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2/20 浅草に新しい観光スポット誕生

浅草といえば、雷門、仲見世大通りなどの観光スポットで有名ですが、昨年秋、浅草二天門横に新たに誕生したのが、多くの観光客でにぎわう立地に負けないような華やかな外観と、斬新な展示方法が印象的な「アミューズミュージアム」です。

このミュージアムは世界に誇る日本の文化を展示のみならず、様々なパフォーマンスを通して紹介していくライブミュージアムで、館のキュレーションコンセプトは「もったいない」です。今、世界的にも提唱されている「MOTTAINAI」は日本人が生み出した「ものを大切にし、最後までその命を使いきり生かす」という究極の言葉だと思います。

このミュージアムの所蔵作品の中核をなしているのが、同館名誉館長で民俗学者、民俗民具研究家、著述家の田中忠三郎氏のコレクションです。江戸から昭和に至るまでの衣服や民具(生活用具)などそのコレクションは約3万点(786点は国の重要有形民俗文化財にも指定)にも及びますが、中でも出身の青森の山村、農村、漁村で使われてきた衣服や布類は膨大です。
雪国・青森はその気候上綿花の栽培に適さず、人々の日常着は麻織物が主でした。目の粗い麻布で冬の寒さをしのぐため、女性たちはわずかに手に入った木綿糸を麻の布目に刺し綴り、保温や補強の手段としていました。時代が下り18世紀後半、布単位で木綿が手に入るようになると(といっても「古手木綿:古着」が主でした)、当て布として大切に使われました。そしていよいよその衣服が擦り切れると裂いて糸状にし、機にかけて織物(裂織;さきおり)にして、再び利用されたのです。
何代にもわたり、このように繰り返し大切に使われてきた衣服には、「物を最後まで使い切る」という先人たちの知恵だけでなく、一本の糸、一片の布にも人と同じ生命があるものとしてとらえていた当時の人々の心やさしい思いまでもが垣間みえるようです。

ここで、現在開催されているのが、企画展「布を愛した人たちのものがたり」(2月28日まで)です。
今回は田中氏のコレクションの内、重文の「津軽刺し子着物」が数多く出品されており、一点一点の仕上がりの技術の高さは必見です。
ちなみに常設展示では、黒澤明監督の映画「夢」の撮影のために提供された衣裳や古民具、撮影時の貴重な資料もみることができますので、映画ファンの方にもおすすめです。

個人単位で衣服を購買し、消耗品のように扱われることが当然のようになってしまった現代の衣服事情。代々引き継がれる家族の絆までもが伝わってくるような衣服を前に、現代を生きる私たちが生活文化を次世代に伝えていく方法を改めて考えさせられる企画です。

なお同館では、3月6日(土)からは企画展「麻と毛糸のハイファッション・美しい手仕事」展が開催されます。(7月4日(日)まで)。

アミューズミュージアム
〒111-0032 東京都台東区浅草2丁目34番3号
TEL03-5806-1181
http://www.amusemuseum.com/

当館でも2007年秋の企画展として、「裂織展ーそのルーツと未来ー」を開催しました。
(田中氏のコレクションから裂織の歴史をたどるとともに、現在「アート」としても注目される裂織を公募して展示する取り組みを続ける全国裂織協会の「第4回全国裂織展」からの作品も展示し、新旧ふたつの裂織の魅力をご紹介しました。)
田中氏の著書『サキオリから裂織へ』は当館HPのミュージアムグッズからもお求めいただけます。

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